外国語教育の爽やかな風が吹いています!!

2022年10月7日 09時18分

 秋の訪れとともに、教科等訪問などで、各学校の様子を見させていただく機会に恵まれています。今回は、小学校の外国語活動・外国語科の教科訪問の様子をお伝えします。

 浅海小学校では、5年生「Lesson 5  Where is your treasure?   宝物への道案内をしよう。」の授業を公開していただきました。子どもたちが、「トレジャーツアー・ガイドになって自分の宝物の隠し場所までクラスのみんなを案内する」というミッションに挑戦するという内容です。ミッションに挑戦する際には、プログラミング教材「Viscuit」を活用して作成したコマンドを操りながら、目をキラキラさせながら取り組んでいました。

 

 ガイド役の子どもは、先生お手製の旗を片手に、堂々と英語で道案内をします。また、聴いている子どもは、学習者用デジタル教科書の地図上で案内された順路をたどり、無事宝物を発見。「分かった!」の声に、お互い“にっこり”。

 

 ICTを活用していても、子どもたちは、しっかりとアイコンタクトやジェスチャー、リアクションができていました。

 デジタル教科書は何度も書いたり消したりすることができるので、子どもたちそれぞれの道案内を、リセットされた地図上でたどっていました。一人一人の活躍の場がしっかりと保障されていました。

 

 立岩小学校でもデジタル教科書を効果的に活用していました。複式学級での授業において、子どもたちは、日常的に学習者用デジタル教科書を使用し、自分のペースで何度も音声を確認しながら自主学習に取り組んでいます。英単語や英文にカタカナで読み方を書いている子どもが一人もいません。そして、ネイティブの先生の音に近づけて発音することが自然とできていました。これは、音声から学ぶ小学校外国語活動・外国語の学習の最前線の取組と言えるでしょう。

 

 また、授業を公開していただいた学級担任の先生は、できるだけクラスルーム・イングリッシュを使った授業を心掛けておられ、子どもたちにとって、「英語使用者のモデル」となっていました。 

 

  実は、これには裏話が…。

 授業者の先生は、トップステージ期半ばのベテランの先生です。

「授業者になったことで、苦手な英語をなんとかしようと教育研修センターから案内があった『先導的なオンライン研修事業』に申し込んだものの、やはり苦手で、変な汗をかきながら勉強しています。」とのこと。

「でも、なるほどと思ったり、授業で使ってみようと思ったりすることもたくさんあります。」とおっしゃっていました。

 教師が学び続けることは、子どもたちに還元されていくということを教えていただいたように思いました。

 

 小規模校であることを強みにして、試行錯誤しながら学校全体に外国語教育の風を吹かせる取組を見させていただきました。この爽やかな風が松山市内の各学校に届きますように。