6月15日(水)、16日(木)、初任者研修も4回目となりました。
例年は、福祉施設を訪問し、利用者の方々との交流を交えて研修をさせていただいていましたが、今回は感染症対策として、まつラボ内で「保護者とのよりよい人間関係づくり」と「福祉教育」に関する研修を行いました。体験を通して学ぶ研修です。
「保護者とのよりよい人間関係づくり」の講師は、元校長で、現在は松山市子ども総合相談センター事務所で総合相談を担当している友近 裕識先生です。友近先生の御自分の経験を基にした心温まるお話に先生方は共感した様子でした。保護者の立場、子供の立場、地域の立場、それぞれの視点を持って対応することの大切さや、電話対応のロールプレイを通して、顔が見えないからこそ、相手意識をもって対応する必要性など、人間関係づくりで大切なことを学んだようです。
午後からは、松山市社会福祉協議会から講師をお招きして、「福祉教育」に関する研修を行いました。福祉体験の意義について、いきがい交流センターしみずの森畑先生(盲導犬のスーさんも一緒です!)からお話をいただいた後、2つのグループに分かれて、井谷先生から「車いすを利用している人の生活と車いすの介助方法」を、金村先生から「視覚障がいのある人の生活とガイドヘルプの方法」について、実際に車いすやアイマスク等を体験しながら学びました。少人数で行ったので福祉機器も行き渡り、充実した活動になったようです。
受講後には、
「『障害は人にあるのではなく、社会の環境にある』という講師の方の言葉が印象に残りました。よりよい社会を創るために、子どもたちにどのような働きかけをすればよいのかを考えるとともに、自分自身も学び続ける姿勢をもち続けたいと思いました。」
「今回の研修を通して、今まで考えたり感じたりしたことがなかったことに気が付くことができました。」といった感想が聞かれました。
次回はいよいよ宿泊を伴う研修です。準備に向けての班での話合いは、みんなで真剣にアイデアを出し合いながら、次回への期待感を膨らませていました。
これから多忙な学期末を迎えますが、しっかり乗り切って1学期を締めくくってほしいと思います。夏休みに元気な様子を見せてくださいね。
6月11日(土)、大学連携セミナー【教科】道徳編の第1回を実施しました。
毎年実施している本セミナーですが、今年度も愛媛大学教育学部 藤原 一弘先生、広島大学(元愛媛大学)杉田 浩崇先生を中心に、「深い学びを引き起こす道徳教育づくり」について研修を深めています。一つの内容項目を取り上げ、参加者同士で議論し、内容理解を深めたのち、教材について発問や展開を考えます。
今回取り扱った内容項目は「A 希望と勇気、努力と強い意志」、教材は「自動車への限りない夢」(教育出版・5年生)です。小学校の教材ですが、中学校の先生や松山市外の先生、大学生も参加して、それぞれの経験や考えを基に話し合います。その様子はまさに「考え、議論する道徳」!
先生方からは、「やっぱり直接話し合うと、お互いが言おうとしていることがよく分かりました。」
「自分だけだと価値についての理解も偏りがちですが、多くの人の見方や考え方を知ることは、とても勉強になります。」といった感想が聞かれました。
正解のない「大人の道徳」の時間、先生方も参加してみませんか?
6月10日(金)、11日(土)の2日間、課題別実践力向上セミナーを実施しました。
4月にも同様の内容を実施しましたが、「基礎からICTの活用を学びたい」という要望がまだまだ多く、追加で開設した研修です。
金曜日の夕方や土曜日の午前中の参加しやすい時間に研修時間を設定したところ、学校の先生方に加えて、生活支援員の方々など、それぞれ20名以上の参加がありました。
「松山ではこう使う!一人一台端末活用 基礎のキソ」と題して、ロイロノートの活用方法や、Microsoft365の活用など、実際にタブレットを操作しながら進めました。研修中に分からないところがあっても、すぐに質問できるので、その場で解決。また、参加者同士が教え合う場面も見られ、新しい操作も共に学ぼうという、温かい雰囲気の中、研修を行うことができました。
研修が終わるころには、ロイロノートの操作もお手のもの!ロイロノートでアンケートの回答もできるようになりました。
アンケートには、
「ロイロが導入された年に休職していたので、今まで基本的な操作がほとんど分かりませんでした。今回の研修で基本的な操作をたくさん学ぶことができました。」
「生活支援員は、生徒の操作の支援しかできないので、実物に触れたことが貴重な体験でした。今回の研修の続編もお願いしたいです。」
などの感想が寄せられました。
今回の研修内容が子どもたちのために生かされ、学校でさらに学びが広がっていってほしいと願うばかりです。
今後も教育研修センターでは、先生方のICT活用をサポートしていきます。
6月6日(月)、正岡小学校にて「おもしろ理科出前教室」を実施しました。
講師は、正岡をホタルの里にしようと、長年、力を注いで来られたホタル名人、森田先生です。
正岡小学校では、毎年3年生が総合的な学習の時間に、地域の院内川の環境を生かしてホタルについて学習し、飼育活動を行っているそうです。
森田先生から、光輝く、美しいホタルの写真を紹介していただいたり、幼虫の動画を見せていただいたりして、子どもたちの目も輝いていました。また、ホタルの体の仕組みや育て方について、興味津々に聞き入っていました。ユーモアたっぷりなので、あっという間に時間が過ぎ、名人さんの授業を受けて、子どもたちはこれからホタルを大切に育てていこうという気持ちが高まったようです。
正岡小学校では、これから3月まで、ホタルの幼虫を子どもたちが育てるそうで、夏休みには家庭にホタルの幼虫を持って帰るそうです。ちなみに、幼虫も暗闇の中で光るそうです!大切に育ててくださいね。
(余談ですが、先月末、この話を聞いた何人かの指導主事が、院内川に行かせていただきました。ちょうど見頃で、今の4年生や保存会の方が育てて放流した、たくさんのホタルが飛び交う幻想的な光景に感動しました。)
6月1日(水)、SDGs推進研修を行いました。
学習指導要領に「持続可能な社会の創り手の育成」が明記されたこと、松山市が令和2年に「SDGs未来都市」「自治体SDGsモデル事業」に選ばれたことからも注目されているSDGs。
研修では、学校の教育活動をSDGsの視点で捉え直し、整理する演習を通して、SDGs達成のための教育の推進について考えました。
「SDGsって何だ?!」「学校でどうやるの?」という疑問からか、最初はやや不安げな表情の先生方。しかし、愛媛大学教育学部 竹下 浩子先生の御指導の下、各校種、各教科の立場から活発に意見交換をしながら、教科ごとに単元内容をSDGsの視点で捉え直したり、同じ視点で教科横断的に単元をつなぐ「ESDカレンダー」の作成にチャレンジしたりしました。
先生方からは、「SDGsが学校教育のほぼ全てに関わっていることが分かりました。紹介していただいた資料や、出前教室を活用し、自校の研修に生かしたいと思います。」
「他校の先生方と交流しながら研修を受けることができ、楽しく、ためになりました。」
「ESDカレンダーを作る演習で、グループの先生方の意見を聞いて、同じ単元でもいろいろな視点で考えられることが分かりました。SDGsの視点に立った各教科の単元を考え、カリキュラムを組んでいきたいです。」といった感想が聞かれました。
自校の研修に生かしたい!という前向きな姿勢が印象的でした。
早速、この研修の翌日、ある学校から、校内でこの研修をやってみたいと相談をいただきました。これからの実践が楽しみです。
カリキュラム・マネジメントについてお困りの際には、サポート講座も御活用ください。
5月30日(水)に小学校、31日(木)に中学校の先生を対象に、GIGAスクール基礎研修を行いました。本研修の目的は、操作方法や活用方法などの基礎的な技能向上です。
初めは硬い表情をされていた先生方。でも、ロイロノートを活用する場面になると、お互いが作成した画面を見せ合ってにっこり笑顔。OneDrive や Teams の活用方法など、たくさんの技能を習得し、研修終了時には操作にも自信がつき、ほっとした様子でした。
学んだことをさっそく生かして、ロイロノートでのアンケートに答えていただきました。
「今まで他の先生方に毎回聞いていたことを理解することができたため、自分でもより良い活動ができると思います。今後、授業で積極的に活用して、子どもと一緒に使い方をどんどん学んでいきたいです。」
「知らない活用方法を知ることができました。授業で子どもに活用させるのにも、教材をつくるのにも大変便利でした。また、家庭と学校をつなぐ考え方はとても良いものだなと思ったため、実践したいです。」
「丁寧に教えていただいたので、分かりやすかったのですが、これをいかに生徒の前で実践できるかが大きな課題です。少しずつでも実践しないと身に付かないと思うので、頑張ってみたいと思います。」
など、先生方の前向きなお気持ちが表れています。
これからどんどん使いこなし、ICT活用の日常化につながればと思います。
~お知らせ~
6月10日(金)、11日(土)の課題別実践力向上セミナーでも、操作に不安を感じている先生方に向けて研修を行います。先生方の参加をお待ちしています。
5月31日(火)、三津浜小学校で今年度最初の「わくわく出前教室」を行いました。
講師は、元校長先生でいらっしゃった、青野 郁恵 先生です。
「俳句って何?」「俳句作りのポイントは?」子どもたちは興味津々。
そして、俳句の”たね”を見付けるために、庭に飛び出していきます。
子どもたちは、楽しみながら俳句のたねを見つけていました。
「吟行」から戻ってきた子どもたちは、いざ、俳句作りにチャレンジ!
さて、どんな俳句ができたかな?
5月25日(水) 第1回教師力涵養セミナー「松山『匠』塾」を行いました。
平日19時からの研修ですが、20名近くの方が希望参加されました。
今回は、元校長で松山市役所子育て支援課の山本千鶴子先生をお迎えして、「幼児教育と小学校教育の円滑な接続~遊びが育てる学び~」というテーマで、お話していただきました。
幼・保・小の連携や幼児教育における「見方・考え方」についての講義の後、幼稚園の先生方、小学校の先生方が実際に指導する場面を想定しながら、「こんな活動はどうかな」「こんな授業をしてみたい」などと語り合う場面がありました。
心を動かされる体験を通して学びが広がっていく環境をつくっていくこと、目の前の子どもたち一人一人の心の動きを見取り、適切な声掛けをすることの大切さを改めて感じる時間となったようです。
来られた時は少しお疲れ気味だった受講者のみなさんでしたが、帰られるときにはニコニコ笑顔で帰って行かれたのが印象的でした。
「松山『匠』塾」は、夜間に開催しており、勤務時間後に参加できる研修です。第2回以降も追加で参加が可能です。興味のある先生方、気軽に参加してみませんか?
5月26日(木) 第3回松山市初任者研修を実施しました。
今回は、松山市総合コミュニティセンターの温水プールやサブアリーナ等をお借りして、「水難救助法」と「特別活動・レクリエーション活動の進め方」の研修を行いました。
「水難救助法」の講師は、赤十字水上安全法指導員3名の方です。ビニール袋やペットボトル、ランドセルなど身近なものを使った救助法や、浮き輪やチューブなどの使い方について、実技を通して学びました。「子どもたちが登下校で背負うランドセルが浮袋になるんです!」実演に驚きの声が上がりました。
来月から、学校で水泳の授業が始まります。子どもたちは、水泳の授業を楽しみにしていますが、安全第一。この演習を生かして楽しく安全な授業づくりをお願いします。
一方、サブアリーナからは、元気な声が聞こえてきます。レクリエーション活動の進め方を、子ども役になって体験していただきましたが、みんなで気合を入れたり、声をそろえたり、子どもに戻ったように元気ハツラツに取り組んでおられました。受講後には、
「工夫一つでレクリエーションの幅がどんどん広がっていくと感じました。」
「自分には初任者の知り合いが少なかったのですが、研修を重ねるごとに話ができる仲間が増えています。その中で情報の共有をしたり、お互いの困りごとを話したりすることで、気持ちが楽になっています。」
などの感想が。
昨年度、一昨年度は、新型コロナウイルス感染症の影響でこのような体験的な研修はできませんでしたが、今回実施したことで初任者同士の横のつながりが強くなった感じを受けました。
このように今回は、先生方のたくさんの笑顔を見ることができた研修でした。