まつラボ指導主事は、センター内外で実施する研修の企画準備・運営・講師、GIGA端末の整備・運用の調整等、様々な業務に携わっていますが、業務の合間を見計らい、随時、指導主事会を行っています。研修で行う講義内容のブラッシュアップ、ICT活用についての勉強会、よりよいセンター運営についての検討など、各校や先生方に対してよりよいサポートができるよう、指導主事自身も常にスキルアップすることを意識しています。
今回は、研修制度についての話合いです。
今年度7月に教員免許更新制が廃止となり、来年度から新たな研修制度がスタートします。それぞれの先生方の強みや得意分野の再認識や学び続ける意欲と自信につながるような、本当に必要な研修にするにはどうすればよいか、準備を進めているところです。
まつラボでは、定期的に施設点検や避難訓練等を実施しています。
9月22日(木)、東雲小学校と合同で避難訓練を実施しました。
センター利用者の皆さんにも御協力いただき、所員の誘導に従って東雲小運動場まで避難していただきました。
災害はいつ発生するか分からないことを念頭に置き、利用者全員の命を守ることを徹底するべく、今後も訓練を重ねていきます。御協力いただいたみなさま、ありがとうございました。
2学期が始まって間もなく、研修センターでは自由研究の審査会を行っています。理科、社会科、生活科、総合的な学習の時間と教科ごとの審査です。
今年も各教科ごとに市内小中学校から、創意工夫あふれる力作が集まり、部屋いっぱいに並べられています。身近な疑問の中からキラリと光る発想で課題を見付け研究した作品、素直な着想や素朴さの溢れる作品、どの作品も一人一人の課題解決に向けた努力が見られるものばかりです。
審査に当たられている先生方は、一つ一つの作品を丁寧に見られ、話合いを重ねられています。厳正でありながらも活発に話合いながら特別賞、優秀賞、努力賞を決めています。審査結果は、10月上旬に学校から伝えられます。児童・生徒のみなさん。お楽しみに!
校内の審査に関わっていただいた先生方、研修センターでの審査に関わっていただいている先生方、ありがとうございます。
9月14日(水)、浅海小学校で3年生以上を対象に、「わくわく出前教室」を実施しました。
今回は、元愛媛県書写教育協議会会長の濱田徹也先生による「書写」の指導です。5・6年生の教室の様子をお届けします。
濱田先生は、文字を書く前に「姿勢」を整えることを、子どもたちに伝えられました。「足の裏を床につけること」「足幅はこぶし2つ分空けること」の2点を心掛けると、体全体、足腰を使って文字を書くことができるそうです。
5年生には「漢字どうしの大きさに気を付けて書こう」、6年生には「文字の大きさと配列、点画のつながりに気を付けて書こう」と学習課題を示されました。
そして、それぞれの文字を書いていく際のポイント(文字の大きさや画の角度など)を、実演はもちろんのこと、ICT機器なども活用しながら、子どもたちに指導されていました。
「浅海小の皆さんは、始筆から終筆まで丁寧に書くことができている!」
「でも、送筆のリズム感、スピード感が足りないなぁ」
練習で1枚書いただけにも関わらず、課題などを見抜かれ、その後の指導内容も子どもたちの現状に合わせて変更するなど、柔軟な指導をされていました。
ソフトな語り口から時折ジョークやジェスチャーを交えながらの濱田先生の御指導に、子どもたちも真剣な表情で書写に取り組み、リズム感、スピード感を心掛けながら作品を仕上げていきました。
完成した作品は、教室掲示に使用したり、「えひめこども美術展」の審査会に出品したりするそうです。
この「わくわく出前教室」は、子どもたちの学びだけでなく、私たち教員の学び、の意味もあります。どうぞこれからもご活用ください!
9月5日(月)番町小学校と東京都にある久松小学校の4年生が、「Zoom」で交流授業を行いました。
なんと、この2校を結び付けたのは、松山にゆかりのある久松家です。それぞれの小学校を設立する際に、多額の寄付をしてくれたのが、久松家だったのです。
そういった縁で始まった交流授業。
まず、江戸時代、松山藩主だった松平定昭の息子、久松定謨(さだこと)によって建てられ、今年創立100周年を迎える「萬翠荘」の前館長さんから、両校の設立の経緯などをお話しいただきました。話の中に、夏目漱石や番町小学校の卒業生、正岡子規の名前が出てきて、子どもたちも興味津々。そのあと、それぞれの学校についてクイズ形式で紹介し合い、正解する度に大喜びしていました。
最後に、「久松定謨さんから、学校同士のつながりができ、とても驚いた。」
「2校が深い関わりがあることがわかった。次の交流が楽しみ!」
という感想をお互い発表し合い、授業を終えました。
久松家を通して、素敵な絆を築きながら、それぞれの学校の歴史や伝統、地域の良さを学び合う学習がこれからも続きます・・・
8月26日(金)、オンラインで松山市健康教育研修を実施しました。
テーマは「性の多様性」、講師に鳴門教育大学大学院の葛西真記子先生をお迎えしました。
葛西先生には、「性の多様性の理解と支援」と題した講義に加えて、受講者が考えた対応や支援についての御指導御助言もいただきました。
講義では、性の多様性の学びや支援に向けて学校や個人でできることなど、データや事例を交えて具体的にお話しくださりました。学校の環境や教職員の日々の言動は、性の多様性に応えられているか、悩みをもつ当事者が相談したり、自分の好きなことやしたいことを探索したりできる場がつくられているかなど、今一度、これまでや現状を考え直す時間になったようです。
受講者からは、
「本人が抱えている悩みなどを打ち明けてもいいかな、と思ってもらえるように、LGBTQ+を知っているということをもっとオープンにして発信していきたい。」
「子どもたち、教職員に、誰もが多様性の中に存在する一人一人であるという発信をしていきたい。」
「今まで当然と思っていた掲示や言葉をしっかり見直して、こうしたことでつらい思いやしんどい思いを児童が持つことがないように気を付けていきたい。」
「実情を知ることはすごく大切で、このような機会に正確に知ることができ、教育現場での学習の大切さを痛感することができた。」
「専門的な知識から身近な課題まで幅広く深く研修でき有意義であった。校内でも知らせて、学校体制で正しい対応をしていきたい。」などの感想が聞かれました。
誰もが過ごしやすい学校への1歩1歩を感じます。
8月25日(木)、オンラインで食育推進研修を実施しました。
一つ目の講義には、講師に武庫川女子大学の藤本勇二先生をお迎えしました。事前に受講者からの質問を受けてくださり、「学校全体で食育を進めるために-食を通して深い学びやSDGsを実現する‐」と題して、質問を踏まえたお話をしてくださいました。食育とは?教科等で食育にどう取り組む?SDGsの視点で食育を見ると?など、藤本先生が実践された事例などを通して、具体的に多様なアプローチによる食育を学ぶことができました。
二つ目の講義では、学校現場の栄養教諭が講師となり、昨年度行われた食育指導者養成研修で学んだことを「学校における食育の推進について」と題して、市内の教職員に提供していただきました。
受講者からは、
「食育の推進について、色々な科目と関連付けた授業の実践例を知ることができ、美術など一見関連のなさそうな科目でも、食に関する意識づけをさせることが可能なことに驚いた。もっと視野を広げて実践を行っていこうと思った。」
「学校全体としての取組を見直し、もっと積極的に食育に関わっていきたい。まずは2学期の委員会活動を工夫したい。」
「ちょこっと食育という言葉を聞いて、自分にできそうなことがいろいろ思い浮かんだ。」
などの感想が届きました。
2学期以降、各校の食育が様々に展開されることを願っています。
9月2日(金)、第3回管理職研修(教頭の部)を実施しました。
今回のテーマは、「学校と関係機関との連携」です。
松山市子ども総合相談センターの担当者の方から、子ども総合相談センターの業務、いじめの事例、児童虐待、ヤングケアラーについてお話をしていただきました。後半には、虐待を受けている疑いがある児童生徒への対応について事例研究を行いました。「関係機関へ通告する理由」と「学校内での役割と対応手順」を各個人がワークシートに記入後、小集団での話合いを行います。2つのグループの代表にグループ内で話し合ったことを発表していただくことで、全体共有もできました。
受講後の感想には、
「中学校では、関係機関との連絡調整は生徒指導主事が主として行っていると思います。しかし、小学校では教頭先生が行っている学校もあります。今回の研修は有意義であり、関係機関との連携調整について、校内でも情報共有をします。」
「ブレイクアウトルームで、各学校の教頭先生の意見が聞けて大変勉強になりました。」といったものがありました。
感染症拡大状況を鑑み、オンラインでの実施としましたが、各学校の状況や取組等の情報交換もでき、有意義な研修となったようです。
子どもたちのよりよい育ちのため、今後もより一層、関係機関との連携を大切にしていきたいものです。
8月26日(金)に、特別支援教育新担当者研修を実施しました。
昨今の新型コロナウイルス感染症拡大状況を鑑み、当初予定していた福祉施設の見学は残念ながら中止としました…。が!社会福祉法人福角会の御厚意により、理事長様から、法人を立ち上げた経緯やその思いについて、また、児童発達支援センターくるみ園や松山福祉園の職員の方から、利用者さんが活動している様子や保護者に対する支援や地域での活動について、オンライン上で熱くお話しいただきました。
現在担任している子どもたちがどのようなサポートを受けて育ち、今後どのような生活をしていくのかという見通しについて、とても参考になったと語る受講者がたくさんいました。
後半は、自立活動についての情報交換を行いました。
子どもの実態をしっかりと把握した上で課題となり得るものを選定し、目指す姿に向けて支援を行っていくという流れを再確認することができたようです。
受講者からは、
「就学前の子どもたちだけでなく、卒業後の進路についても見通しをもって教育活動を行わなければならないと改めて感じました。」
「地域の中で彼らが生きていくためには、という視点で様々な課題を捉え、考えていくことの重要性を再認識することができました。」
といった感想が寄せられました。
義務教育の段階だけでなく、それぞれのライフステージに応じて、全ての人が安心して暮らせるようにすることが大切ですね。
夏休みも残り1週間。
新学期に向けて、夏休み最後の初任者研修を実施しました。
今回のテーマは「生徒指導」。
松山市青少年センターで研修を実施し、松山市子ども総合相談センター、松山市教育支援センターの役割や機能について学びました。また、不登校支援を行うわかあゆ教室や、就学前の幼児とその保護者に支援を行う幼児教育相談室を訪問し、関係機関との連携について理解を深めました。
百聞は一見にしかず。
今後教員を続ける中で、何かとお世話になるところであり、関係機関との連携が子どもたちへの適切な支援のカギとなります。
「広い視野で学級の子どもの様子を把握し、『いつもと違う』『何か変』ということにいち早く気付き、組織的に対応していきたいです。」
「多くの学校行事が予定されている2学期が始まります。子どもたちが笑顔で学校生活を送れるよう、気を引き締め直したいです。」
新学期に向けて、先生方のエンジンも入り直してきています。
多くの学びを得た夏休み中の研修成果を生かし、先生方も子どもたちも笑顔あふれる学校生活になることを願っています!
見学をさせていただいたそれぞれの施設の皆様、ありがとうございました。