今週と来週の2年目研修は、受講者が今年度取り組んだICT活用実践の発表です。
8グループに分かれ、それぞれの教科でICT活用が効果的な場面を考えて実践したことを発表し、協議を行いました。
「タブレットを使用するメリットと実際に操作活動をするメリットをどうバランスよく位置付けたらいい?」、「ヒントカードはどのように配布した?」、「このアプリはどうやって使った?」など、それぞれの先生方の取組に対して次々と質問が出てきました。
先生方が目の前の子どもたちをしっかり見つめ、授業づくりをされていることがよく伝わってきました。また、各教科で身に付けさせたい力を付けるために、ICTをどのように活用すれば効果があるのかを考え、試行錯誤されていました。どの発表も、2年目の先生方のやる気を感じるものばかりでした。
是非、2年目の先生方が取り組まれたICTの有効な活用法を、校内で広げていただけたらと思います。
来週の発表の先生方も楽しみです。
11月11日(金)南第二中学校にて、情報教育授業研究会を実施しました。
落ち着いた環境の中で、生徒の皆さんは一人一台端末を使いながら真剣に学習に取り組んでいました。そのうちのいくつかを紹介します。
【理科】実験の様子を写真や動画に撮って共有したり、デジタルワークシートにまとめたりする。
【音楽】歌唱教材の一部をカードにして配布されたものを鑑賞し、端末を使って自分が感じたことを伝え合う。
【英語】外国の人を助ける場面設定のもと、端末で挿絵を見せながら、小集団でスピーチを伝え合う。
【数学】図形の内角の和の証明について、グループで役割分担しながら、説明動画を作成する。
【国語】動詞の活用について、形が変わることを手掛かりに、思考ツールを使って分類する。
全体的に、先生方が、授業の内容をプレゼンテーションで分かりやすくまとめて提示し、ワークシートと連動させながら知識・技能の定着を図るなど、ICT活用の様子がどの教室でも見られました。
1年生英語科の焦点授業では、学んだことを表現するツールとしてのICT活用の授業を公開してくださいました。
習得した三人称単数現在形を使って相手を楽しませるクイズをつくろうというめあてのもと、一人一台端末を使いながらロイロノートでプレゼンを作るという学習内容です。
まず、教師とALTとの会話のやり取りから、楽しそうなクイズのイメージをもち、クイズづくりが始まります。自分に必要な写真等の情報を集め、分からない表現を翻訳アプリやネット検索で調べて、より工夫したスリーヒントクイズをつくろうと、どの生徒も集中!
アニメのキャラクターやクラスメイトの特徴などの英語表現を考え、ついつい笑ってしまうような楽しいクイズを出し合って会話をしています。
1年生から即興で話す活動に継続的に取り組む様子が見られ、英語科のねらいを達成するために効果的にICTを活用する授業でした。
このように、市内小中学校では、子どもたちも先生方も端末を使いこなせるようになってきています。
初任者研修では、幼小中関連教育の一環として幼稚園への訪問研修を行っています。
11月10日(木)、11日(金)の二日に分けて、三津浜幼稚園、荏原幼稚園、石井幼稚園の3園を訪問し、実際の保育活動に参画させていただきました。
それぞれの園で3歳児クラス、4歳児クラス、5歳児クラスに分かれて、登園から降園まで園児と一緒に過ごします。園内では、ドングリやじゅず玉を使ってブレスレットやネックレスを作るなど、季節を感じる活動や、空き箱や新聞紙を使った製作活動を行いました。屋外では、さわやかな秋晴れの下、追いかけっこや「色鬼」で元気いっぱいに走り回る姿や、ブランコや滑り台などの遊具で笑顔で遊ぶ姿が見られました。
子どもたちの降園後は、園長先生から幼稚園教育について講話をいただき、研究協議を行いました。協議には教頭先生や学級担任の先生方にも参加していただき、保育参画を通して感じたことや疑問に思ったことを中心に質問に答えていただきました。
初任者の先生方からは、
「子どもたち一人一人と向き合い、目を見て話をしながら、子どもの意欲を大事にしている姿が勉強になりました。」
「マイナスの言葉を使わず、プラスの言葉で声掛けをすることで、子どもたちが自分で気付いて行動できるような働きかけや仕掛けがたくさんありました。」
「日々の授業に追われる中でおろそかになってしまっていたことがあるかもしれません。温かい学級の雰囲気づくりを一層心掛けていきたいです。」といった感想が聞かれました。
今回の研修を通して、児童生徒への関わりを見直したり、新しい視点に気付いたりすることができたのではないでしょうか。
松山市教育委員会は、愛媛大学教育学部と連携協定を結んでおり、市内の教職員は、各種の大学連携セミナーに参加することができます。
その一つに「チーム学校スペシャリスト養成講座」があります。今年度は、14回開催予定で、1回単位での参加も可能です。先日行われた、教育相談〈チーム学校協働演習〉に松山市内4名の先生方と一緒にまつラボ指導主事も2名参加させていただきました。
この日は、関西外国語大学 教授 新井 肇 先生をお迎えしての研修でした。そう!夏休み中にオンラインで実施した松山市教職員研修大会でも御講演をいただいた、あの新井先生です。
今回は新井先生に来県していただき、参集しての研修でした。画面越しからも伝わってきたように、先生は、穏やかな語り口ではありますが、学校現場や生徒指導に対する熱い思いの持ち主そのものでした。
学部生、大学院生、現職の教員の皆さんと具体的な事例について協議を通して考え、様々な意見に触れることで刺激をもらいました。夏の研修の内容をさらに自分の中に落とし込むことができたように思います。
4時間の研修で、始まる前は、少し長いかなと思いながら参加したものの、終わってみるとあっという間の時間でした。
この「チーム学校スペシャリスト養成講座」は、今月と12月には、特別支援教育に関する講座が実施されます。全国的に活躍中の著名な講師によるワークショップも予定されています。特別支援教育の視点を生かした学級・学校経営の在り方、児童生徒への対応、他機関との連携等について、一緒に学んでみませんか。案内は各学校に送付しており、申込み受付中です。お気軽にお問い合わせください。
今週は3校で「わくわく出前教室」を実施しました!その内容を紹介します。
まず、11月7日(月)に中島小学校で実施したのは、久万美術館学芸員の方による5年生の国語の授業「古典に親しもう」です。
導入として用いられたのは、11mもある絵巻物「鳥獣戯画」のレプリカ。「何が描かれているか」や「何をしている場面か」を考え、発表し合いました。
「うさぎ!」「カエル!」「きつね?」「すもう!」「水遊びをしている!」など、絵巻物から読み取れるものを積極的に発表していました。
絵巻物は現代の漫画のようなものだと分かり、最初は「難しいもの」と思っていた子ども達も、授業後は「親しみやすいもの」と絵巻物に対する印象が変わっていました。
11月10日(木)は2校で出前教室を実施しました。
湯山小学校で実施したのは、青野先生による5年生の「俳句」の授業です。
俳句作りのポイントを学んだ後、「俳句のたね」を探しに、いざ吟行へ!
運動場に飛び出し、「秋」あるいは「冬」を探します。
その後、教室に戻り、いよいよ俳句作り。
「景色が見えるように」「句に気持ちは入れない」などのポイントを押さえつつ、頭をひねります。
そして、ついにできました。5年1組で一番人気の俳句はこちら!
「かれ庭は ビオラの色に 包まれる」
もう1校、たちばな小学校では、堀田先生と、フリーアナウンサー戒田節子先生による「ブックトーク」(1年生)を行いました。
まずは、堀田先生が軽妙なトークで場を盛り上げ、1年生は大盛り上がり!
その後、戒田先生の語りから「桃太郎」の寸劇へ!
1年生の先生方も役者として大喝采を浴びました!
「わくわく」がとまらない、そして笑顔、笑顔の1時間でした。
11月4日(金)、正岡小学校において、第4回松山市養護教諭中堅研修Ⅰを行いました。保健教育での実践力の向上を目指した授業研究で、受講者である養護教諭と1年生の学級担任とのティームティーチングによる学級活動、「歯の王さまをまもろう」です。
授業の冒頭、ボイスレコーダーから聞こえてきたのは「歯の王様」になった6年生の声。1年生は「〇〇くんだ!」と大喜び。興味津々の様子で聞き入ります。そして、生えたての「歯の王様」である第一大臼歯を守るために、模型の大きな歯と大きな歯ブラシを使って、「こう?」「上からだと磨けん。」「横から入れる?」と、友達と試行錯誤しながら磨き方を考えます。最後は、みんなで考え出した磨き方で、実際の歯みがきにも挑戦。歯の王様に「きをつけてはをみがくよ!」と力強くお返事をしていました。
養護教諭は、第一大臼歯の大切さのお話や、正しい磨き方の説明、歯の染め出しによる磨き方確認などの場面で専門家として登場。学級担任をはじめとした校内の先生方と協議を重ね、念入りに授業の準備をしていることがよくわかりました。授業後、学習内容や教材の活用、特別活動の進め方などについて振り返りましたが、受講者の先生は、授業や教材等の知識をさらに深め、次の授業への意欲を高めたようです。今後の保健教育での御活躍が楽しみです。
このように、養護教諭や栄養教諭が学習のねらいや授業形態等に応じて、学級活動や家庭科、保健等の授業にティームティーチングを行ったり、ゲストティーチャーとして参画したりすることで、学習効果がより高まっています。
近年、SDGsや学校教育におけるESDに注目が集まっています。
持続可能な社会の創り手となる子どもたちを育成するために、ESDを実践する力量の向上を目指した「ESDティーチャープログラム」の研修会が、先日教育研修センターでも実施されました。
この研修は、奈良教育大学・近畿ESDコンソーシアムが主催となり、愛媛大学教育学部との共催により、年間を通して実施されているものです。松山市内の先生方だけでなく、東・南予や大分県からも参加されており、今回はESD学習指導案の相互検討を行いました。和やかな雰囲気で始まり、それぞれの指導案について熱心に協議がなされていました。
この研修を受講した先生は、学校や地域においてESDを適切に計画、実践できる「ESDティーチャー」として、奈良教育大学学長より認証されます。
松山市内の学校でもさらにSDGs、ESDの実践が広がっていきそうです!
だんだんと秋が深まってきていますね。
まつラボ大講義室からは、愛媛大学正門付近の木々を見渡すことができます。毎年、この時期は木々が紅葉していく様子が心を癒してくれます。
現在は、7割程度というところでしょうか。これからが見頃です。
来週以降の研修等でまつラボを訪れた際には、ぜひじっくりと御覧ください。
現在、大会主題「学びの質を高める授業の創造」のもと、第34回松山市教育研究大会(2年次研修)を開催しています。
この大会は、松山市教育委員会と松山市教育研究協議会の共催で各教科等主任会が主体となって実施しているものです。3年サイクルの2年次である今年度は、主任会ごとに研究大会の計画・運営を進めています。
11月1日(火)は、9の主任会で大会を実施し、市内小学校を会場に授業研究や研究協議等を通して、授業づくり(松山の授業モデルの活用、ICTの効果的な活用等)の具体的な方策を話し合いました。
コロナ禍の中、会場校の先生方や主任会の先生方に綿密な感染対策や会場設営等をしていただいたおかげで、どの会場でも安心して先生方が参加できました。ありがとうございました。
ここしばらく、集まっての授業研究ができなかった分、どの会場でも活発な研究協議が行われ、先生方にとって多くの学びにつながったのではないでしょうか。
来週は中学校を中心に実施します。参加される先生方、そして松山の子どもたちのために、よりよい授業づくりを行っていきましょう。
10月25日(火)、第3回3年目研修を実施しました。
今回は、代表となった4名の先生方に、事前に道徳科又は学級活動の授業をしていただき、授業を撮影した動画を受講者全員で視聴した後、研究協議を行いました。
事前に指導案を熟読して研修に参加していただいたため、すぐに協議に入ることができ、例えば、ICTの効果的な使い方、授業展開、板書計画等、様々な観点から意見を出し合うなど、話合いを深めることができたようです。授業を提供していただいた4名の先生方、ありがとうございました。
令和2年度に新規採用となった先生方は、今回の研修をもって若手育成研修が終了となります。これからは、中堅教員の仲間入り。徐々にミドルリーダーとして若手を育てる側になります。この3年間で学んだことを生かし、これからも「学び続ける教師」の姿勢を忘れずに、自己研鑽に励んでほしいと思います。
お困りのことがあれば、お気軽に頼ってください。まつラボ指導主事一同、みなさんを応援しています。