愛媛大学教職大学院の授業は、ここまつラボでも行っています。
今回はその一コマを御紹介。
6月5日(月)は、「研究テーマ等の検討」の授業が行われていました。
まつラボの指導主事5名も、院生のみなさんがそれぞれに設定した研究構想についての協議に助言者として参加しました。
研究は、御自身の実習体験から生じた疑問を明らかにしようとしたり、先行研究を基に自分のやりたい研究と実践を結び付けようとしたりするなど、今後が楽しみなものでした。子どもたちにとって、教職員にとってよりよい教育活動につながるものになりますよう、期待しています。
6月5日(月)、中島中学校で全校生徒を対象に、「わくわく出前教室」を実施しました。
今回は元校長 其田 建一郎 先生による「水彩画」の出前教室です。
1年生は「色彩の基本と水彩画の基礎技法」について、
2・3年生は「写真を基にした風景画の制作」についての授業です。
今回は、2・3年生の授業の様子を紹介します。
まずは、其田先生の油絵作品の展覧会からスタート!
「自由に見て、触ってもいいよ~」と言ってもらい、
子どもたちは「すご~っ!!!」と口々に言ったり触ったりして、其田先生の作品に魅了されていきました。
本題に入り、風景画の構図を決めていきます。
タブレットに撮っておいた写真を用いて、
どの部分を風景画にしていくのか決めていきます。
先生から「どの部分を描きたいか、しっかり構図を考えようね。」「描く時の黄金比はね・・・」と匠のコツも学びます。
構図が決まった子どもから風景画の制作に入ります。
中島中学校の子どもたちは、昨年度も其田先生に「絵を描くコツ」を教えていただきました。きっとみんな、どんどん絵が上達していることでしょう。
今日もきっと名作が誕生するにちがいない!!!
この「わくわく出前教室」での学びを生かして、
今後も多くの素晴らしい作品が生まれることと思います。
今年度の「わくわく出前教室」は久米小学校からのスタートです!
6月1日(木)に、元校長先生の乘松 秀樹 先生をお迎えしました。
乘松先生は、マレーシアの日本人学校でお勤めされた経験をお持ちです。
まずは、クアラルンプール日本人学校のお話から。
授業や教室の様子は日本と似ているのですが・・・
「委員会では『ヘビに気をつけよう』というポスターを作ってね・・・」
「校庭にオオトカゲが出て、子どもたちが捕まえてね・・・」
日本との大きな違いに、子どもたちからは驚きの表情とざわつきが!
次の話題は「マレーシアという国について」。
「日本とは違って一年中暑いんだよ~」と聞き、
またもや子どもたちはびっくり!!
多民族が暮らすため、文化によって民族衣装や食べ物、宗教がさまざまなんだよ、というお話に、子どもたちはどんどん引き込まれていきます
そして、最後は「平和について」。
戦争のお話が始まると、子どもたちは一気に真剣な表情に!!
最後に乘松先生が、
「外国の人とどのようにお付き合いをしていきたいですか?」
「どんな日本にしていきたいですか?」と子どもたちに投げかけました。
SDGsのゴール10「人や国の不平等をなくすこと」や16「平和と公正をすべての人に」につなげながら、まとめをして終わりました。
子どもたちからは、
マレーシアの日本人学校にオオトカゲが出たと聞いて、びっくりした!
マレーシアではいろいろな文化や宗教の人が仲良く暮らしているので、
日本も見習ってみんなが仲良く暮らせる国にしたい!
これから外国の人と積極的に関わっていきたい!
などの感想があり、多くの学びがあったようです!
出前教室が終わった後も、子どもたちは乘松先生に積極的に質問していました。
今年度もわくわくが止まらない!!わくわく出前教室のスタートです!
5月26日(金)、SDGs推進研修を実施しました。松山市が「SDGs未来都市」及び「自治体SDGsモデル事業」に選定されたことを受け、昨年度から始まった本研修。「持続可能なふるさと松山のまちづくりを担う子どもたち」を育成するために、「持続可能な開発のための教育」である「ESD」が注目されています。
そこで今回の研修では、まず、松山市立小学校の実践事例を二つ紹介していただきました。一つは昨年度「SDGsアライアンススクール」として活動した中島小学校の事例、もう一つはESDティーチャーとして認定されている先生がおられる久枝小学校の事例です。
中島小学校は「豊かな島の暮らしを守ろう」をミッションとして、港でプロジェクションマッピングを行ったり、地元農家のみかんジュースのラベルをつくったり、漂着物でアート作品をつくったりと、自分たちにできることを通して島の未来について考えていました。
久枝小学校は、地域の伝統行事「どんど焼き」や「川狩り」を体験するなど、地域との関わりに重きを置いた学習活動を展開しています。特に「川狩り」を通して、地域の川を守るためにできることを考えたり、実際に活動を行ったりしていました。
どちらの学校も、地域の課題を発見し、持続可能な地域の在り方を考え、行動することで、ふるさとへの愛着と誇り、未来への希望をもつ児童が育っています。
さらに、愛媛大学教育学部 准教授 藤原 一弘 先生を講師にお迎えし、SDGs・ESDの最新の話題や、中学校での実践事例を紹介していただきました。
最後はグループに分かれ、自校の取組を紹介し合ったり、意見を出し合ったりして、現在の取組をブラッシュアップしていきました。
受講者からは、
SDGsのために!と肩ひじ張った考えでなく、今まで行っていることの中でも、少し広い視野で見てみたらESDに繋げられるものがあることを知り、これからの指導に役立てていきたいと思いました。
日々の授業にESDの視点を取り入れることで、「視野が広がる楽しみ」を感じることができたらいいなと思います。
「Think Globally、Act Locally」という言葉もありますが、地域課題や社会問題、世界の現状を見つめ、考え、ふるさと松山のために行動できる子どもたちを育成できるよう、学びを深めていきたいですね!
5月25日(木)、第3回松山市初任者研修を実施しました。
今回は、松山市総合コミュニティセンターの温水プールやサブアリーナ等をお借りして、「水難救助法」と「特別活動・レクリエーション活動の進め方」の研修を行いました。
「水難救助法」は、赤十字水上安全法指導員を講師としてお招きし、身近なものを使った救助法や、水中で救助する方法について、実技を通して学びました。ペットボトルやランドセルが救助するときの道具として使用できること、水面から出せる身体の割合は5%未満であるという事実には、先生方もびっくり!来月から、学校で水泳の授業が始まります。この演習を生かして子どもたちの命を守り、楽しく安全な授業づくりをお願いします。
一方、サブアリーナからは、リズミカルな音楽とともに元気な声が聞こえてきます。レクリエーション活動の進め方を、子ども役になって体験中です。みんなで気合を入れたり、声をそろえたり、子どもに戻ったように全力で取り組んでおられました。
受講後には、「日々の疲れが吹き飛んだような気がした。今日の私たちのように、子どもたちが笑顔になるような機会をつくりたい。」などの感想がありました。
これまで新型コロナウイルス感染症の影響で、このような体験的な研修はなかなかできませんでしたが、このように大きな声を出し、全力で活動できる研修ができ、先生方の笑顔が輝く研修になりました。
5月12日(金)、19日(金)の両日、今年度初めて特別支援学級や通級指導教室の担当になった先生方を対象に、第1回特別支援教育新担当者研修を実施しました。
12日(金)は、3会場に分かれて3つの部会を実施しました。
知的・自情部会では、愛媛大学教育学部附属特別支援学校を訪問し、山内 望 副校長先生から講義いただいたり、実際の授業の様子を参観させていただいたりしました。「行動は引き出されるもの。主体的行動を引き出すのが教員だ。」という山内副校長先生の言葉に、自身の支援を振り返る参加者が多かったようです。
肢体・病弱部会では、愛媛県立しげのぶ特別支援学校 眞鍋 路 先生、蒲池 靖子 先生をお迎えし、肢体不自由特別支援学校の授業の様子や、自立活動について講義いただきました。講義の中で、車椅子に乗っている子どもの気持ちを知るためにパイプ椅子を使った疑似体験の機会もあり、改めて子どもの目線になって支援することの大切さに気付くことができました。
通級部会では、松山市立姫山小学校 玉井 泰斗 先生による授業を参観させていただきました。参観していた先生方は、みなさん特別支援学級での経験がある方でしたが、通級指導の担当者としての役割とは何かを再認識し、子どもや保護者のニーズを踏まえて指導をしていくことの大切さを実感したようです。
19日(金)に実施した難聴部会では、松山市立北条小学校 楠岡 正輝 教頭先生から、御自身の実践事例を動画で紹介していただきながら、難聴児への支援について参加者全員で考えていきました。「表現方法を子ども自身が自己選択できるようにして、自分のことを自分で伝えられる子どもを育てましょう。」というお話は、難聴児に限らず、全ての子どもに通じることではないかと感じました。
研修後は、
「子どもの姿から学ぶ姿勢を常にもち、子どもたちがもっている力を100%発揮して学校生活が送れるよう、支援や指導をしていきたいと思います。」
「講義を受けたり、質問に答えていただいたりしたことで、日々の授業が少し前に向いて進みそうです。」
「右も左も分からない状態でしたが、これを機に、他校の先生方と相談しながら進めていきたいです。」
という声があり、特別支援教育の新担当者としての意欲を高めることができたようです。
日々の支援等でお困りのことがあれば、ぜひまつラボに御相談くださいね!
5月16日(火)、第1回松山市中堅研修Ⅲを実施しました。中堅研修Ⅲの受講者には、同僚や後輩への指導助言を行うなど、校内で「ミドルリーダー」として学校運営を推進していくことが期待されています。そこで、受講者の先生方には、自分でテーマを決め、各校で講師となって校内研修を企画運営していただくことになっています。
今回の研修では、ミドルリーダーとして教育課題に適切に対応できる広い視野の獲得と実践的指導力の向上を目指しました。
一つ目の研修は、講師に愛媛大学教職大学院 特定教授 髙橋 葉子 先生をお迎えし、「新たな教師の学びの姿」を実現するために、自分の教職キャリアを振り返り、今後の展望について考える研修を行いました。
自分らしい働き方を考えることができました。また、他の先生方の教職に向き合う姿を見て、自分も責任感をもって中堅教諭としての役割を果たしたいと思いました。
今後、ミドルリーダーとして、どんな目標をもって仕事をしていくのかについて考えることができました。
二つ目の研修は、講師に愛媛大学教育学部 教授 向 平和 先生をお迎えし、幅広い視野で社会全体を見つめつつ、SDGsの視点から授業づくりについて考える研修を行いました。
実感を伴って理解できるゲームも含めた活動があり、現場でも活用していきたいと感じました。
授業づくりの新しい考えがもてました。SDGsについて深く考えていこうと思いました。
講師の先生が明るく元気に話をしてくださる姿を見て、子どもが主体的に学習していく雰囲気づくりの大切さを感じました。という感想もあり、受講者の先生方も笑顔で意欲的に取り組んでいました。
教師も子どもも学ぶ姿は同じ。自ら学び続ける姿勢を大事にしたいですね!
5月15日(月)、教職経験3年目を迎えられた先生方が参集し、第1回松山市3年目研修を実施しました。
今回は、「特別の教科 道徳の授業づくり」と「学級活動の実践」に加え、「『ふるさと松山学』の活用」についての講義・演習を行いました。
受講された先生方からは、
「『ふるさと松山学』の教材は、様々な教科で活用できると思いました。」
「洗練した発問をするためには、自分自身の中に道徳的価値を落とし込み、具体的な姿をイメージしておくことが必要だということを学びました。」
「学級活動の充実を図り、学級の課題を考え、合意形成に基づきながら学級で決定したことを実践していきたい。」
などと研修を振り返っていました。
次回、9月の研修では、小中学校それぞれ2名ずつ代表となった先生方に「特別の教科 道徳」又は「学級活動」の授業を公開していただき、授業研究を通して授業力の向上を図ります。
この1年間の研修で、キャリアステージの基盤形成期前期が終了します。先生方の更なる「飛躍」へとつながることを期待しています。
5月10日(水)、採用から6年の経験を経て、学校のミドルリーダーになりつつある先生方が集まり、第1回松山市中堅研修Ⅰを実施しました。
本研修では、教材研究、研究授業等、校内での実践的な研修を通して課題研究に取り組みます。そこでまず、愛媛大学教職大学院特定教授 田頭 良博 先生を講師にお迎えし、課題研究計画の検討を行いました。
この研究を通して、「実践を問い直す」ことの大切さに触れてほしいという田頭先生の熱いメッセージを受け、グループワークでは、考えてきた研究主題について話し合いました。話し合いを通して、
「改めて研究主題の大切さが分かった。」「研究主題をもっと実践をしぼったものになるよう変更したい。」など課題研究に改めて前向きに取り組もうとする声が聞こえました。
次の講座は、愛媛大学教育学部准教授 藤原 一弘 先生を講師にお迎えし、「組織力の構築・学級経営の充実」についての講義・演習です。
演習では、「ライフヒストリーデザイン曼荼羅」を行いました。自分自身の現在と過去・未来を見つめ、「自己との対話」を通じて現在の自分の見方・考え方・感じ方・在り方を捉えるもので、組織内の人間理解を深め、組織を活性化するために使われるものです。それぞれのグループで体験するうちに、先生方の表情がみるみる笑顔になっていくのが感じられました。
研修後、受講者の先生が
「今日はすごく笑顔になれて、みんなやる気になったと思います!」と、とっても嬉しい言葉をいただきました!
やる気満々、笑顔の中堅研修Ⅰの先生方に御期待ください!